ミニ法話-川柳シリーズ第12回-
「脳のシワ 顔に出てると孫が褒め」
女性の一生を年齢と共に表す言葉があります。
例えば女の人が一番良かった時は「娘」時代と言われます。
図式で表すと、女+良=娘。家に着くと「嫁」(女+家=嫁) になります。
30代40代になると鼻につくといわれ「嬶」と言います。(女+鼻=嬶)。
女の人が古くなると「姑」(女+古=姑)という漢字になります。
最後は女の人に波が立って「婆」になります。
「波」はシワのことです。年をとると額にシワが増えます。
これは苦労をしてきたと言う意味です。赤ちゃんにはシワはありません。
苦労してきたことが額に現れるのです。
しかもシワを背負っているいる姿が「婆」という漢字になっています。
現在は軽蔑したり見下げたような差別言葉に聞こえますが、
本来は苦労を背負って立っている意味ですからとても大事な尊い言葉です。
今は自分が苦労をしてきたことを背負えず、文句や不足をいい、
「こんなはずではなかった」と愚痴をこぼすのです。
苦労してきたことも良かったと背負って立てる、それこそが悟りを開いた姿です。
仏さまから見れば、皆が「婆」になってほしいと願われているのです。
そのような意味からすると、孫に褒められることはうれしいことです。
シワは苦労してきた誇るべき証です。