ミニ法話-川柳シリーズ第14回-
「鬼の面 お互いかぶり 指をさす」
「鬼は外 私の都合が 豆をまく」
2月3日は「節分」で、「鬼は外 福は内」と豆をまく光景があちらこちらで見受けられます。節分に豆をまく行為は、幸福を願い不幸を嫌う気持ちから出てくるものです。
しかし鬼とは何のことでしょうか。もし、自分にとって思い通りにならないことや、都合の悪い事柄を鬼とし、逆に都合の良い事柄などを福とするならば、いったい鬼はどこにいるのでしょうか。
不都合等の事柄を鬼とするならば、その不都合と感じる心を鬼としている心こそが鬼ではないでしょうか。
自分の思いや計らい都合を絶対化・正当化し、どこまでも外に福を求め、鬼を外に見いだす限り、鬼から解放されることはありません。自分が鬼であったと自覚に立ったときこそ、鬼から解放される道が開かれるのです。