ミニ法話⑮

ミニ法話-川柳シリーズ第15回-

「物忘れ 増えて良くなる夫婦仲」



 「人間」という漢字は「人(ひと)の間(あいだ)」と書きます。

 「間」の外側の「門」という字は人の姿を表しているそうです。大地に立ち、向かい合い、お互いに尊い存在として認め合っている姿であります。

 そして、手を携え支え、支えられている意味を「人間」と言う字が表しています。だから関係存在ともいわれます。人間は一人では生きられないのです。

 若い時は支えられている身ということも忘れて、自分の都合を優先し傲慢な心で生きています。しかし、老いることの身を通して、いかにお互いが支え合っていくことが大事かと知らされます。物忘れもそうしたことに気づかされる御縁になれば、相手に感謝の心が生まれます。

 物忘れしたおかげで、「ありがとう・・・」言える私にさせていただくと、物忘れも楽しいことではありませんか。


2019年03月17日