ミニ法話⑦

ミニ法話-川柳シリーズ第7回-

「赤信号 みんなで渡れば 怖くない」


 「友引」に葬儀を避ける考え方が根強くあります。以前は火葬場の「こもれび苑」まで取り扱いがありませんでした。「友を引く」という語呂合わせで、世間が嫌うという理由でした。「友引」に人間が死ぬことなど迷信とわかっていても、世間の人が嫌がるからだと言われます。万が一、「友引」に葬儀を出してそのあと不幸が起これば「そら見たことか!」言われます。それが怖いので、真実に背いていても世間に従っていれば安心と言うわけです。それでは私が生きたことにはならないのです。

 聖徳太子のお言葉に「世間虚仮 唯仏是真」とあります。いつでも虚仮(迷い)なる世間に振り回され、自分勝手な思いや都合を絶対化して、それが正しいと信じて生きている。それを親鸞聖人は「迷い」と言われました。深い迷いの世界から目を覚ませと仏様はいつでも呼びかけてくださっているのです。

 

2018年04月30日