ミニ法話⑩

ミニ法話-川柳シリーズ第10回-

「忘れぬよう メモした紙を また探す」

「減っていく ひざ軟骨と貯金額」

 私は、今年古希になりました。生活の様子も笑っていられなくなり、家族に注意されることが多くなりました。いままでできていたことができなくなったり、物忘れがひどくなったり、やることなすこと失敗ばかりです。

 門徒さんにそのことを言うと、「古希ならまだ若いですよ」とか、「まだそんなことを言っているうちはましですよ、80歳を超えたらより深刻ですよ」と言われます。
 知人から「18歳」と「81歳」の違いを教えていただきました。とても面白く、考えさせられましたのでご紹介します。

 ✱ 道路を暴走するのが18歳、逆走するのが81歳
 ✱ 心がもろいのが18歳、骨がもろいのが81歳
 ✱ 偏差値が気になるのが18歳、血糖値が気になるのが81歳
 ✱ 受験戦争を戦っているのが18歳、アメリカと戦ったのが81歳
 ✱ 恋に溺れるのが18歳、風呂で溺れるのが81歳
 ✱ まだ何も知らないのが18歳、もう何も覚えていないのが81歳
 ✱ 東京オリンピックに出たいと思うのが18歳、東京オリンピックまで
   生きていたいと思うのが81歳
 ✱ 自分探しの旅をしているのが18歳、出かけたまま分からなくなって、
   皆が探しているのが81歳
 ✱ 「嵐」というと松本潤を思い出すのが18歳、鞍馬天狗の「嵐寛寿郎」を
   思い出すのが81歳
 
 思い当たることもいくつかありますが、「若い時はよかった」「歳はとりたくない」と言うよりも、老いると言う身の事実を引き受け、皆に迷惑をかけ、支えられていくしかないこのわが身を認識し、「お世話になります」「ありがとう」「ごめんなさい」と言える私になりたいとつくづく思いました。

 

2018年08月09日